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グリーンボンド等に関する欧州投資銀行の取り組みについて

2019年6月28日

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、世界銀行グループと共同研究報告書「債券投資への環境・社会・ガバナンス(ESG)要素の統合」を昨年発表するなど、債券投資におけるESGの取り組みを推進しています。

今般、欧州連合(EU)金融機関である欧州投資銀行(EIB)は、調達資金を環境プロジェクトに充てるグリーンボンドと、環境プロジェクトや社会プロジェクトに充てるサステナビリティボンドへの投資機会を、GPIFが運用を委託する運用会社に新たに提案することになりました。

これは今年4月、世界銀行グループが、グリーンボンド等への投資機会を、GPIFが運用を委託する運用会社に提案した取り組みに続くものです。

GPIF 髙橋理事長コメント
GPIFと、GPIFが運用を委託する運用会社は、投資分析と意思決定プロセスに、環境・社会・ガバナンス(ESG)の課題を統合する「ESG インテグレーション」を求める責任投資原則(PRI)に署名しています。また、グリーンボンド等への投資は債券運用におけるESG インテグレーションの手法の一つであると考えられています。
GPIFは、環境・社会問題などの負の影響を減らし、運用資産全体の長期的なリターンを向上させるため、ESGを考慮した投資を推進しています。GPIFは、債券投資においてもESGの取り組みを進めてまいります。

<グリーンボンド、ソーシャルボンド、サステナビリティボンドとは>
グリーンボンド等の定義は、ICMA の「グリーンボンド原則」等に依拠します。
国際資本市場協会(ICMA)によれば、「グリーンボンドとは、調達資金の全てが、新規又は既存の適格なグリーンプロジェクトの一部又は全部の初期投資又はリファイナンスのみに充当され、かつ、グリーンボンド原則の4つの核となる要素(1:調達資金の使途、2:プロジェクトの評価と選定のプロセス、3:調達資金の管理、4:レポーティング)に適合している様々な種類の債券」です。
また、ソーシャルボンドとは、「調達資金の全てが、新規又は既存の適格なソーシャルプロジェクトの一部又は全部の初期投資又はリファイナンスのみに充当され、かつ、ソーシャルボンド原則の4つの核となる要素(要素はグリーンボンドと同じ)に適合している様々な種類の債券」です。
サステナビリティボンドは、「グリーンプロジェクト及びソーシャルプロジェクトの双方を意図するボンド」です。

ICMA のグリーンボンド原則等へのリンク
グリーンボンド原則2018(和訳)
https://www.icmagroup.org/assets/documents/Regulatory/Green-Bonds/Translations/2018/Japanese_GBP-2018-06.pdf
ソーシャルボンド原則2018(和訳)
https://www.icmagroup.org/assets/documents/Regulatory/Green-Bonds/Translations/2018/Japanese_SBP-2018-06.pdf
サステナビリティボンド・ガイドライン(英語)
https://www.icmagroup.org/green-social-and-sustainability-bonds/sustainability-bond-guidelines-sbg/

<ESG インテグレーションとは>
GPIFは、ESGを投資分析と投資決定に明示的かつ体系的に組み込むことがESG インテグレーションであると考えています。また、運用会社にその実践を求めています。

<今回の投資の仕組み>

画像:今回の投資の仕組み

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