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ESG投資

ESG投資

ESG投資とは
ESG投資とSDGsのつながり
GPIFのESG投資への取り組み

ESG活動報告

ESG指数

ESG投資に関するその他のお知らせ

ESG投資とは

ESGは環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の英語の頭文字を合わせた言葉です。投資するために企業の価値を測る材料として、これまではキャッシュフローや利益率などの定量的な財務情報が主に使われてきました。それに加え、非財務情報であるESG要素を考慮する投資を「ESG投資」といいます。ESGに関する要素はさまざまですが、例えば「E」は地球温暖化対策、「S」は女性従業員の活躍、「G」は取締役の構成などが挙げられます。

ESGという言葉が知られるようになったのは、2006年に国連のアナン事務総長(当時)が機関投資家に対し、ESGを投資プロセスに組み入れる「責任投資原則」(PRI、Principles for Responsible Investment)を提唱したことがきっかけです。2008年のリーマン・ショック後に資本市場で短期的な利益追求に対する批判が高まったこともPRIの署名機関増加につながり、2018年4月時点で2000近い年金基金や運用会社などがPRIに署名しています。このうち年金基金などアセットオーナーの署名は373にのぼり、その運用資産残高の合計は19兆ドル(約2100兆円)近くに達しました。GPIFも2015年にPRIに署名しています。

ESG投資に似た概念としては、社会的責任投資(SRI、Socially Responsible Investment)という言葉を聞いたことがある人もいるでしょう。定義の違いについては様々な説明の仕方がありますが、SRIがまずは倫理的な価値観を重視することが多いとされるのに対し、ESG投資は長期的にリスク調整後のリターンを改善する効果があるとされています。このためGPIFにとってのESG投資は、「年金事業の運営の安定に資するよう、専ら被保険者の利益のため、長期的な観点から、年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保することを目標とする」というGPIFの投資原則に沿い、受託者責任を果たすことができる投資手法であると考えています。

ESG投資とSDGsのつながり

近ごろ、SDGs(=Sustainable Development Goals、国連の持続可能な開発目標)という言葉をよく聞くようになってきました。2015年9月に国連に加盟する193カ国すべてが合意して採択したもので、2030年までに貧困撲滅や格差の是正、気候変動対策など国際社会に共通する17の目標が達成されることを目指しています(詳細は国際連合広報センターの関連ページを参照)。SDGsの大きな特徴は、民間企業をこういった課題解決を担う主体として位置付けている点にあります。このため日本企業のあいだでも、SDGsが設定する目標を経営戦略に取り込み、事業機会として生かす動きが少しずつ広がってきました。

GPIFが東証一部上場企業を対象に2018年1月から2月にかけて実施したアンケート調査では、「SDGsへの取り組みを始めている」と回答した企業が24%、「SDGsへの取り組みを検討中」と答えた企業は40%を占めました。SDGsに賛同する企業が17の項目のうち自社にふさわしいものを事業活動として取り込むことで、企業と社会の「共通価値の創造」(CSV=Creating Shared Value)が生まれます。その取り組みによって企業価値が持続的に向上すれば、GPIFにとっては長期的な投資リターンの拡大につながります。GPIFによるESG投資と、投資先企業のSDGsへの取り組みは、表裏の関係にあるといえるでしょう。

GPIFのESG投資への取り組み

GPIFのように投資額が大きく、資本市場全体に幅広く分散して運用する長期投資家は「ユニバーサル・オーナー」と呼ばれます。こうした投資家が長期にわたって安定したリターンを獲得するためには、投資先の個々の企業の価値が持続的に高まることが重要です。資本市場は長期的にみると環境問題や社会問題の影響から逃れられないので、こうした問題が最小化されて社会全体が持続可能になることが、長期の投資リターンを追求するうえでは不可欠といえます。ESGの要素に配慮した投資は長期的にリスク調整後のリターンを改善する効果があると期待できることから、公的年金など投資額の大きい機関投資家のあいだでESG投資に対する関心が高まっています。

GPIFは株式を直接保有せず、外部の運用会社を通じて投資しているため、GPIFから運用を受託する金融機関にESGを考慮して投資するよう求めています。とくに運用受託機関が重大なESG課題だと認識する項目については、投資先企業と積極的に「建設的な対話」(エンゲージメント)を行うよう促しています(詳しくは「スチュワードシップ活動原則」参照)。

新たな取り組みとしては、国内株式を対象にした「ESG指数」の採用があります(詳しくは「ESG指数を選定しました」参照)。企業が公開する情報をもとにESG要素を加味して銘柄を組み入れる株価指数を3つ(総合型2つ、特定のテーマ型1つ)採用し、それぞれの指数に連動するパッシブ運用を始めました。ESG投資にはさまざまな手法がありますが、今回GPIFが採用したESG指数は、指数会社がESGの観点から設けた基準に沿って評価が高かった銘柄を組み入れる「ポジティブ・スクリーニング」を用いています。GPIFは指数会社に組入銘柄の採用基準を公開するよう要請しており、それが企業側の情報開示を促し、ひいては日本の株式市場全体の価値向上につながるような底上げ効果を期待しています。

さらに2017年10月、GPIFは投資原則を改めました。株式にとどまらず、債券など全ての資産でESGの要素を考慮した投資を進めていきます。