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2025/26年 スチュワードシップ活動報告

2026年4月17日

GPIFは、「2025/26年 スチュワードシップ活動報告」を以下の通り公表いたしました。

本報告書は、大きく2部構成となっており、前半は、第5期中期目標期間(2025年4月~2030年3月)の開始に当たり公表した(1)GPIFのスチュワードシップ活動の方向性と当面の取組み、(2)第5期中期目標期間における重点事項についての取組み、(3)重点事項以外の2025年度の取組み、(4)2026年度の主な取組み、(5)運用受託機関への期待を取りまとめています。後半では、スチュワードシップ・コードの各原則に従って原則ごとに2025年度の実施状況を報告しています。

GPIFは、長期的な投資収益の拡大を図る観点から、投資先及び市場全体の長期志向と持続的成長を促す様々な活動を進め、スチュワードシップ責任を果たしていきます。

「スチュワードシップ活動報告」概要

<第5期中期目標期間における重点事項についての取組み(2025年度の主な取組み)>

GPIFの取組における、2025年度の新たな取組みのうち、主なものは以下の通りです。

  • 「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」のエンゲージメントに関する国内株式運用受託機関に対するインタビュー
  • 「優れた統合報告」などの優れた開示シリーズの運用受託機関向けアンケートを「優れたサステナビリティ開示」に一本化
  • 日本のコーポレートガバナンス改革に関する国内運用受託機関との対話

<2026年度の主な取組み>

GPIFが、2026年度に予定している主な取組みは以下の通りです。

  • 運用受託機関数(再委託先数含む)の増加に伴いスチュワードシップ活動の水準にばらつきが見られることも踏まえ、引き続き、GPIFの「スチュワードシップ活動原則」、「議決権行使原則」の運用受託機関における浸透を図る。
  • 「運用受託機関への期待」を踏まえたスチュワードシップ評価を実施する。その際、PDCAの観点から、運用戦略・投資スタイルに応じて企業価値向上につながるエンゲージメントができているかを評価する。エンゲージメントテーマとしては、3つの重点事項(「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」「サステナビリティに関する取組み・開示」「実効的なコーポレートガバナンス」)を重視する。また、GPIF自身もPDCAの観点からエンゲージメントの効果検証に取り組む。
  • 運用受託機関とのエンゲージメントにおいては、運用受託機関からGPIFに対する意見・要望を聞くことを含めた双方向の対話を行う。
  • (運用受託機関との双方向のエンゲージメントやステークホルダーとの意見交換・情報交換を踏まえ、)アセットオーナーとしてのスチュワードシップ活動に関する考え方や取組内容を開示や講演等を通じて積極的に発信する。
  • 企業、関係団体、他のアセットオーナー等のステークホルダーとの意見交換・情報交換を行う。その際、アセットオーナーとして、アセットオーナー・プリンシプルの趣旨を踏まえた取組みの一層の進展に向けて、インベストメントチェーンの好循環を促進する牽引役となるよう努める。

<運用受託機関への期待>

 運用受託機関への期待は、以下の通りです。

 (「エンゲージメントの高度化」のうち、「企業価値向上につながるエンゲージメントの枠組みの構築」については、「エンゲージメント強化型パッシブ」「ESGファンド」等の運用戦略・投資スタイルや、運用受託機関のスチュワードシップ活動全般の進展度合いに応じて、総合評価等を通じて運用受託機関の取組みを確認していく。)

■エンゲージメントの高度化

  • 企業価値向上につながるエンゲージメントの枠組みの構築
  • エンゲージメント目標の設定、マイルストーン管理、効果的なエスカレーション戦略の実施
  • エンゲージメント実績データの整備と効果検証
  • 資本コストや株価を意識した経営の実現に向けたエンゲージメント
  • マテリアリティを考慮したサステナビリティ課題についてのエンゲージメント(新たなサステナビリティ課題への対応を含む)
  • エンゲージメント結果を踏まえた議決権行使、サステナビリティ課題の議決権行使への反映

■運用とスチュワードシップ活動の融合

  • 運用及びスチュワードシップ担当間での連携強化
  • スチュワードシップを重視したパッシブ運用モデルの定着と深化
  • 債券投資におけるスチュワードシップ責任に係る取組み
  • 投資スタイルに合わせたESGインテグレーションの実践

■投資家としての情報発信、投資先へのメッセージ

  • 情報開示や投資先企業との対話を通じて、以下を積極的に発信
  • スチュワードシップ活動の方針・考え方(サステナビリティ関連含む)、議決権行使方針・行使結果
  • ISSB基準等のグローバル・スタンダードに沿ったサステナビリティ開示
  • 日本の資本市場の持続的成長に向けた、投資家としての意見発信、内外投資家間の意見交換

<内田理事長コメント>

GPIFは2024年9月に、アセットオーナー・プリンシプルを受け入れ、取組方針を策定しました。同プリンシプルは受益者の利益最大化に向けて運用、ガバナンス、スチュワードシップ活動の強化を促すもので、アセットオーナーに対する期待と責任がこれまで以上に高まっています。GPIFは国内最大のアセットオーナーとして、単なる資金提供者ではなく、インベストメントチェーンの機能強化に積極的に関与してまいります。具体的には、スチュワードシップ活動を一層推進するとともに、運用受託機関による投資先企業の中長期的な価値向上やサステナビリティを考慮に入れたエンゲージメントを促進します。
 本年3月には、運用受託機関の皆様のご協力のもと、「マテリアリティの観点から優れたサステナビリティ開示」を公表しました。GPIFは2025年3月にサステナビリティ投資方針を策定し、「サステナビリティに関するリスクの低減や市場の持続可能性の向上」と「市場平均収益率の確保」の両立を図ることで、GPIFのポートフォリオ全体の長期的なパフォーマンス向上に貢献することを目指しています。引き続き、同方針やスチュワードシップ責任を果たすための方針等に則り、マテリアリティを重視したサステナビリティに関する各種活動を推進してまいります。
 また、運用受託機関や投資先企業に加え、関係団体、他のアセットオーナー等、様々なステークホルダーと意見交換・情報交換を行いながら、真のアセットオーナーである被保険者の皆様の代理人として長期的な投資リターンの向上を図る観点から、企業や資本市場の持続的な成長・発展につながるよう、インベストメントチェーンの好循環を促進する牽引役となるよう努めてまいります。
 GPIFが年金事業の安定に貢献し、ひいては国民生活の安定に貢献するという使命を果たすために、スチュワードシップ活動の推進において、関係者の皆様との連携を一層深めていくことが重要であると考えます。今後も引き続き皆様のご理解、ご協力を賜れれば幸いです。

以上