【1】年金事業の運営の安定に資するよう、専ら被保険者の利益のため、長期的な観点から、年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保することを目標とする。
- ○ 我が国の公的年金制度(厚生年金及び国民年金)は、現役世代の保険料負担で高齢者世代を支えるという世代間扶養の考え方を基本として運営されています。
- ○ 一方、少子高齢化が進む中で、現役世代の保険料のみで年金給付を賄うこととすると、その負担が大きくなりすぎることから、一定の積立金を保有しつつ概ね100年間で財政均衡を図る方式とし、財政均衡期間の終了時には給付費の1年分程度の積立金を保有することとし、積立金を活用して後世代の給付に充てるという財政見通しが立てられています。
- ○ この財政見通しで想定されている年金財政上必要な運用利回りを確保し、年金事業の運営の安定に資することが、GPIFの使命であると考えています。言い換えれば、年金財政上必要な運用利回りを確保できないことが、GPIFにおける最大のリスクです。
- ○ しかし、収益を確保するため、むやみに高い収益を追求するような運用を行うわけではありません。あくまでも長期的観点から年金財政上必要な運用利回りを確保することとしています。
- ○ GPIFは、約159兆円(2019年3月末時点)を運用する世界最大規模の年金運用機関です。GPIFは、被保険者の利益を最優先とし、年金資産の価値保全を図りつつ、市場規模を考慮して投資行動を行います。
- ○ また、株価対策や経済対策のために年金積立金を利用することは絶対にありません。GPIFは、専ら被保険者の利益のために運用することを誓います。