【2】資産、地域、時間等を分散して投資することを基本とし、短期的には市場価格の変動等はあるものの、長い投資期間を活かして、より安定的に、より効率的に収益を獲得し、併せて、年金給付に必要な流動性を確保する。

《分散投資》

  • ○   「一つの籠に卵を盛るな」という西洋のことわざがありますが、年金積立金の運用に限らず、一般に、大切な資金を安全かつ効率的に運用するためには、特性の異なる複数の資産に分散して投資を行うことが適切であり、効果的であることが国内外の経験則や投資理論から明らかにされています。
  • ○   債券や株式のように、収益率の動きが異なる複数の資産に適切に分散して投資を行うことにより、長期的には、同じ収益率を見込む場合でも、収益率の変動幅をより小さくすることができるということです。
  • ○   GPIFは、この分散投資を基本とします。

《各資産の投資の意義》

  • ○   債券投資では、一般に満期に額面で償還されることが期待できます。特に、国内債券は、年金給付に必要な自国通貨での現金収入をもたらす資産であるとともに流動性も高いことから年金積立金運用において重要な資産です。
    しかし、株式投資に比べれば安全とされている公社債などの債券投資であっても、金利が上昇すると市場価格が下落し、損失が発生します。また、物価や賃金の上昇を下回る金利での運用を続ければ、実質的な価値が目減りしていくことが避けられません。
  • ○   株式投資では、一般的に、東証株価指数など市場を幅広く反映する指数で見ると、その収益率は経済成長に連動し、長期的に保有していれば安定的に高い収益を得ることが期待されます。このように、株式投資では、長期に価値向上が期待されるものに投資をすることが基本となります。しかし、短期的には、様々な要因により「市場価格」と「価値」に大きな乖離が発生することがあります。
  • ○   このほか、海外資産への投資では、海外の成長の果実を享受できる一方、為替相場の変動やその国の政治情勢の変化等によっても市場価格が変化します。
  • ○    しかし、このような市場価格の変動などを受け入れながらも、長期的には、①変動する市場価格が本来の価値(ファンダメンタル・バリュー)に収れんすると期待できること、②様々な資産を併せ持つことによる分散効果などが期待できることなどから、年金財政上必要な運用利回りを確保することにつながると考えています。

《長い投資期間を活かした運用》

  • ○   例えば、いつでも現金が引き出せる普通預金の金利に比べ、より長い期間運用する定期預金の金利のほうが高いように、一般的には、投資期間が長いほうがより高い収益を得ることができます。
  • ○   また、投資期間が長ければ、不利な市場価格での資産売却を避け、有利な市場価格がつくまで待つことができます。
  • ○   私たちの年金積立金は、年金制度の財政見通しにおいて、当面は、大きく取り崩す必要がないため、比較的長い期間の投資を行うことが可能です。この特徴を最大限に活かして、より安定的に、より効率的に収益を得てまいります。

  年金積立金の長期資金としての性格

  •  年金財政については、政府は少なくとも5年ごとに、財政の現況及び見通し(いわゆる「財政検証」)を作成し、その健全性を検証しなければならないこととされています。
  •  平成26年6月に公表された最新の財政検証によれば、経済シナリオによって異なるものの、傾向的には、積立金の水準は、しばらく低下したのち、いったん上昇に転じ、概ね25年後に最も高くなった後、100年後に向けて継続的に低下していきます。
  •  このため、積立金の水準が高く、継続的な取り崩しが始まる前まで(概ね25年間)はもとより、その後も取り崩しに支障の出ない範囲内での長い期間の投資が可能であると考えています。

《年金給付に必要な流動性の確保》

  • ○   GPIFが運用する年金積立金は、国の年金特別会計において、年金給付に必要な資金が不足する場合には、これに直ちに応じなければならないという重要な役割を担っています。
  • ○   このため、年金特別会計で必要とされる資金に対応すべく、財政見通しを踏まえ、国内債券の元利金償還金を予め手当てしておくことや、想定外の場合に備えて換金性の高い資産を十分確保しておくことが重要であると考えています。
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